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【アンチエイジング医学とは】
第1回 アンチエイジング医学とは?
― 抗加齢医学専門医がわかりやすく解説 ―
「アンチエイジング」と聞くと、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?
美容、サプリメント、点滴など、「若返り」のイメージを持っている方も多いかもしれません。
しかし、医学としてのアンチエイジング(抗加齢医学)は、見た目の若さだけを目的としたものではありません。
大切なのは、
「年齢を重ねても、できるだけ健康で、自分らしく活動できる期間を長くすること」
つまり、健康寿命を意識することです。
今回は、抗加齢医学専門医の視点から、アンチエイジング医学の基本をわかりやすくご紹介します。
「長生き」から「元気に長生き」へ
日本は世界でも有数の長寿国です。
しかし、大切なのは「何歳まで生きるか」だけではありません。
80歳、90歳になっても、
- 自分の足で歩く
- 好きな食事を楽しむ
- 家族や友人と出かける
- 趣味や旅行を楽しむ
そんな生活をできるだけ長く続けたいものです。
「長く生きる」だけではなく、「元気に長く生きる」
これが、抗加齢医学の大切な考え方です。
老化は「年齢」だけで決まるわけではありません
同じ60歳、70歳でも、元気に仕事やスポーツを続けている方もいれば、体力や筋力の低下を感じる方もいます。
その違いには年齢や遺伝だけでなく、運動、食事、睡眠、喫煙、飲酒、肥満、筋肉量、高血圧・糖尿病などの生活習慣病といったさまざまな要因が関係しています。
年齢そのものを止めることはできません。
しかし、生活習慣を整え、身体の変化を早めに知り、必要に応じて医学的に対応することはできます。
「これからどのように年齢を重ねていくか」を考えることも、アンチエイジングの一つです。
健康に年齢を重ねるための7つのポイント
① 運動・筋肉
年齢とともに筋肉量や筋力は低下しやすくなります。
ウォーキングなどの有酸素運動に加えて、体力に応じた筋力トレーニングを取り入れ、「何歳になっても動ける身体」を維持することが大切です。
② 食事・栄養
アンチエイジングというと特別な食品に目が向きがちですが、まず大切なのは毎日の食事です。
タンパク質、野菜、魚、食物繊維などを意識し、バランスのよい食生活を続けることが基本になります。
③ 睡眠
睡眠は心身の健康を維持するための重要な時間です。
睡眠不足や睡眠の質の低下は、肥満や高血圧、糖代謝などとも関連しています。
睡眠時間だけでなく、朝すっきり起きられるか、日中に強い眠気がないかにも目を向けてみましょう。
④ 生活習慣病
高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満などは、自覚症状がないまま進行することがあります。
「症状が出てから」ではなく、健康なうちから血圧・血糖・コレステロール・体重などを管理することが将来の健康につながります。
⑤ フレイル・筋力低下
「歩くのが遅くなった」「疲れやすくなった」「体重が減ってきた」。
こうした変化を単に「年齢のせい」と考えず、筋力低下やフレイルのサインとして早めに気づくことも大切です。
運動・栄養などによって対策できることがあります。
⑥ ホルモン
加齢とともに、身体のホルモン環境も変化します。
特に男性では、テストステロンの低下が、疲れやすさ、意欲や筋力、性機能などと関連することがあります。
症状がある場合には、年齢のせいと決めつけず、必要に応じて医学的に評価することも重要です。
⑦ サプリメントなど
アンチエイジングの分野では、
NMN、ビタミンC、アスタキサンチン、CoQ10、亜鉛、グルタチオンなど、さまざまな成分が注目されています。
抗酸化作用やエネルギー代謝、加齢との関連などについて研究が進められているものもありますが、人での有効性が比較的よく研究されているものから、まだ研究段階のものまで、エビデンスの強さはさまざまです。
「話題になっている=効果が証明されている」とは限りません。
今後のコラムでは、これらの成分についても、**「現在どこまで分かっているのか」「どのような効果が期待されているのか」**を医学的なエビデンスに基づいて一つずつ解説していきます。

アンチエイジングは「何か一つ」ではありません
アンチエイジングに、「これだけをすればよい」という方法はありません。
運動・筋肉
食事・栄養
睡眠
生活習慣病の管理
まずは、こうした健康の土台を整えることが基本です。
そのうえで、年齢、体力、生活習慣、検査結果、症状などを確認しながら、必要に応じてホルモンや栄養状態を評価したり、サプリメントなどを取り入れたりすることを考えていきます。
みやこクリニックが考えるアンチエイジング
アンチエイジングは、美容やサプリメントだけではありません。
「これからの10年、20年を、できるだけ健康に自分らしく過ごすために、今の身体と生活を見直すこと」
これも立派なアンチエイジングです。
みやこクリニックでは、一般診療や生活習慣病の管理を基本に、運動・栄養・メンズヘルス・サプリメントなど、さまざまな視点から総合的にアンチエイジングをサポートしていきます。
このコラムでは今後も、抗加齢医学専門医の視点から、
「医学的に分かっていること」と「これから期待されていること」
をできるだけ分かりやすくお伝えしていきます。
10年後も、元気に動ける身体のために。
できることから、一つずつ始めてみましょう。
次回
第2回「筋肉とアンチエイジング」
― 40代から始める、10年後も動ける身体づくり ―
筋肉を維持することは、健康寿命を考えるうえでとても大切です。
次回は、下半身の筋力が重要な理由や、今日からできる運動習慣について、抗加齢医学の視点からわかりやすく解説します。
この記事を書いた医師
宮国 道太郎 医師
医療法人みやこクリニック
日本救急医学会 救急科専門医
日本外科学会 外科専門医
日本医師会認定 健康スポーツ医
一般診療に加え、抗加齢医学、運動・スポーツ、メンズヘルスなどの視点を取り入れながら、健康寿命を意識した診療・情報発信に取り組んでいます。
※本記事は一般的な医学情報の提供を目的としています。個々の症状や治療については、医療機関にご相談ください。


